掲示板事件簿

このコーナーは掲示板でのやりとりの面白いものを抜粋しています。(将来、本にでも?)

E 殿とお市とチュウ左衛門(1)ー(女ごころ)

新掲示板看板シリーズ 「殿とお市とチュウ左衛門の始まり!始まり! チュウ左衛門は家老です。

序章 投稿者:お市の方  
今日から(正確には今夜から)殿様は 視察をかねて
京都に 旅立たれることになりました。
4泊4日の長旅?にございます。当家に嫁いでから 30年になりまするが
これが はじめての 長期のお出かけにございます。
旅の支度を整えながら 船が沈んだら 
飛行機が乗っ取られたらどうしょうと心に広がる不安と戦いながら 
主君名義の生命保険証書を 確認している今日この頃でございます。

「亭主元気で 留守がよい」とはどういうものかを
経験する 絶好のチャンス到来にございます。

おおきなおせわ 投稿者:おおきなねずみ  
おおきなねずみ が 夜ごと涙で枕を濡らしている ねずみのお市に
言いました。「涙の量は眼の大きさではなく、愛情の深さだよ」。
 与っちゃんねずみが言いました。
  
「おおきなおせわだ」
 伸ちゃんねずみが歌ってくれました。

「♪ あなたがいつか話してくれた〜京都を僕は 訪ねてきた〜♪」。

 お市ねずみは股、いや 又泣き出しました。

  
「殿〜・・・♪帰ってこいよ〜」

第2章 投稿者:お市の方  
それは、それは寂しい毎日でございました。
いつも、隣で鳴り響く いびきも 私にとっては 子守唄だったようです。
あまりの静かさに不安で不安で・・・朝までぐっすり寝てしまいました
心配していた 敵襲もなく快適でおだやかな日々でございました。

しかし、この 寂しさも 今夜限りでございます
今夜は、大きなネズミさんたちと 舟遊びをすることになっております
どんな 「ナイトクルージング」になりますることやら

帰ったぞ 投稿者:殿  
殿  「帰ったぞ! お市はおらんか? 
                     市、一、イチ、ニイ、サン ,シ]

家老 「殿、体操をしている場合ではござりませんぞ。
       お市の方様は殿がいないのをいいことに
       ねずみ達と今年最後の鵜飼見物で 浮かれておりますぞ。」

殿  「どれどれ、あの大型の屋形船か?」
 
家老 「いえ、チュウぐらいの船でチュウ!」

殿  「・・・それにしてもジャカマシイねずみたちじゃ。」

家老   「マウスが命」

殿  「苦しい〜 市、市、おまえがイナイトクルゥジングーーー」


第3章 投稿者:お市の方  
殿がいないとなると、頭の黒いねずみも 白いねずみも 
 ちょっと本数の寂しいねずみも 言いたい放題の飲みたい放題 その迫力に 鵜も恐れをなして 鮎をのどにつまらせることしきり
あまりのおぞましさに時の経つのも忘れて楽しんでおりました。

昨夜のことは なかったものとして 殿のお耳には入れないこと思っておったのにまさか 予定より早めにご帰還だったとは・・・
これでは「ナントイイワケグルヂ〜ング」になってしまうではないか
あれほど 固く口止めしておいたのに
 
家老の大木チュウ左衛門の口の軽さにもこまったものよの〜

番場のチュウ太郎 投稿者:殿  
殿  「おいち、おいち、
              お市の土産の鮎の塩焼きはおいちいでござる。」

   「・・と言ってはおいたが、お市にもこまったものよのう 
           チュウ左衛門心配で早めに帰ってみたらなんじゃらほい、
           あっちみいてほい。黒いの、白いの、うすいのに囲まれて
            あのような楽しそうな顔は見たことがない。

     なにか、お市の心を取り戻す手立てはないものかの〜。」

家老 「殿、いい手がありますぞ、
     お市の方様は駄洒落がお好きなご様子、駄洒落でお慰めされ         てはいかがでしょうか」

殿  「それはいいジョーク」

家老 「・・・早速ですか」

殿  「サイの屁はくサイ」「狼がトイレに入った。お〜カミ〜」

お市の方 「殿、殿、そんな品のないシャレはよしなシャレ。それより
      今夜は久しぶりオールナイトデ狂うジングよ! 
          ミュージ ックスタート!

     「♪軒下三寸借り受けまして〜申し上げます 
               おっかさん〜 ♪」

     ちょっとむりでした・・・だれか助けてくんなまし!  

エピローグ 投稿者:お市の方  
私、少々殿様を見直しております
京の都で 伸ばし放題はねをのばし うかれまくって(なんともはしたない言い方)おられたのであろうと思っておりましたが、
きちんと視察をなされちょっとだけ、物分りもよくなられ
この私に べっこうの髪飾りなど買い求めてお戻りになられました。

おみやげは 期待もしておりませんし 万が一あったとしても
「生八橋」あたりを想像しておりましたものを
この 髪飾りにめんじて あの うるサイ くサイ だじゃれもしばら  くは我慢して聞き流すことにしましよう。

でも、チュウ左衛門にと お求めになられた
 あの変な香りのする扇子はあまりセンスがあるとはおもいませぬ。

なにがともあれ この3日間は 私にとりましては
ほんのすこし寂しく 大いに楽しい日々でした。

あちらのほうで 殿が呼んでおられるようす
「今夜も、オールナイト狂ージングじゃ〜」と騒ぎ出されても困るので
安いお酒でも たんと飲ませて さっさと眠っていただくことにしましょうか

女ごころ 投稿者:殿  
家老 「殿、ようございましたな、
          京都の先斗町で芸者に貰ったべっこうのかんざしを
    お市の方様があんなにお喜びになって。
       派手なかんざしを付けたお姿はまるで ”遊郭のおいらん”
       「モおいらん」といわれるのではないかと
    ひやひやしておりましたが、女ごころはわからんもんですな。」

殿  「わしも久々のオールナイト狂うジングで身も心も
       レモンスカッシュ。しかし、チュウ左衛門のセンスはよほど気に       めさぬとみえるのお」

家老 「”MOUSE(ねずみ)だけにMOUTH(口)が命”と洒落た
    つもりでございましたが、MOUTH(口)だけに舌ったらずで
    ございました。」

殿  「それにしても夫婦といえども意にならぬものよのう
    チュウ左衛門、夫婦は空気のようなものといわれるが、
         最近は二酸化炭素が増え 空気の汚染がすすんでおり、
         空気清浄器を必要としておる。

      夫婦にも日々の
小さな気使いという”夫婦正常器”が
         必要かもしれぬのお。」

家老 「殿、おみごと!それでこそ一国一城の有痔、ちがった 主

     
小さな腰使い夫婦性情器”とは 

     チュウ左衛門!おそれい りました。」

  かくして殿、お市の方、チュウ左衛門のオールナイト狂うジング
      一件落着〜!