Rotary International

F第2670地区テーマ  2007−2008 第2670地区 ガバナー 稲山 三治  

ご挨拶

国際ロータリー第2670地区
2007-2008年度ガバナー
稲山 三治

はじめに

 第2670地区のロータリアンの皆様に一言、お礼とお願いを申し上げたいと思います。
 本年4月の地区協議会では皆様方のご協力のお陰で会の運営がスムーズに行われ誠にありがとうございました。2ヶ月経ち、皆様方張り切って新しい責務に邁進していることと拝察致しております。
ロータリーはその昔、倫理的価値を求めて立ちあがったものですが、このロータリーが102年を過ぎた今、再び時代と社会の求めに応じて挑戦していかなければなりません。
 時は移り時代は変わっても「誠実」の本義は不動であります。ここで私は断言します。
 私たちが職業奉仕を真剣に捉え職業奉仕の本義が皆様に命ずる所を身をもって行えば、このロータリーという頼りになる献身的運動は、その価値を増大し続けることができるであろうと。

新年度ウィルフリッドJ.ウィルキンソンRI会長のテーマについて

 「Rotary Shares」がRI新会長のテーマでありました。
 私たちを感動させるロータリーの愛と誠実さは、理屈ではあらわせません。人間愛と誠実さがロータリーを可能にしているのです。私たちは口先だけで人類愛を語るべきではありません。ロータリアンであるならば、その愛を実践し分かちあい互いに助け合わなければなりません。
 こういった理由から2007-2008年度のロータリーのテーマを「ロータリーは分かち合いの心」としたと言うのがRI会長エレクトの話しでありました。
 ロータリーに於ける分かち合いとは、自分自身が不要になったものを施すことではありません。人のために我を忘れて自らを捧げることです。
 我々の2670地区に於いては以前より桑原PGが指摘しておられる「88ヵ所巡礼の旅」があり、各所に「御接待所」を作り、又個人で御接待をする。巡礼の方々に喜捨するという心と行為がすなわち「Shares」そのものではないかと思われます。
 ここで2007-2008年度のRI会長の強調事項について述べさせていただきます。
 ウィリアムB.ボイド2006-2007年RI会長の出された強調事項5項目をそのまま引き継いでいこうと言っておられます。
 その中でも、水保全、保健および飢餓救済、識字率向上の3項目を最重要課題として取りあげております。
 それは、きれいな水と健康と読み書きができれば多くの人々に自助自立の道が開かれると信じるからであります。
もう1つ、ロータリー家族という事項も引き継いでいくつもりだと述べておりましたが、青少年奉仕も強調事項なのに言葉が少なかったようです。
ポリオプラスや3-H補助金のような多くの人々を支える大規模なプロジェクトをロータリーの誇りのように思っている人も多いと思いますが、友人のために用事を引き受けたり、隣人に手を貸したりと言ったような些細な行動も等しく大切だと思います。そのようなささやかな行為をワーズワースは詩の中で次のように詠っています。
「善き人の人生の中で最良たるもの それは誰も覚えていないような名もなき ささやかな親切と愛の行為」であると。

2007ー2008年度、地区の目標として

 今年度の主な課題としては四大奉仕部門を中心にして、原点に帰るべく行動するようにクラブを動機づけすることにあると思います。
 しかしながら全奉仕部門のなかで職業奉仕部門はロータリー独自のものであり、しかもロータリーの最重要項目であると思います。
この職業奉仕があればこそ、ロータリーはあまたある人道的教育的プログラムの中でいくつもの難局を切り抜け殊勲を立てて現在にいたったと誇れるのです。 しかし現状の事業と職業界に於いては、法律や規則の違反、スキャンダルや汚職等々、利己的な不正の数々は枚挙にいとまがない程であり、いまや日常茶飯事になっています。
 このような倫理違反がはびこる中、今年度の国際協議会の中で日本のガバナーエレクトの大多数が倫理と道徳について声を大にして主張しており、このことは未来に向けての明るい一面であるとも言えます。
 私がロータリーを愛する最大の理由は、職業奉仕こそロータリーの理念、ロータリアンの行動規範であると考えるからであります。
 職業奉仕とは、私どもがしなければならないあれやこれやの事柄を指すのではなく、ロータリアンが如何に生きるかという生活姿勢“Rotarian of Life”であろうと思います。
 結局、職業奉仕の行動指針は「4つのテスト」でありますが、これは職業生活すべての規範であるばかりかロータリアンにとって日常生活すべての規範である。
 こういう意味あいからも、次年度の2670地区の目標として職業奉仕という理念を、原点にかえって心の中で深く掘りさげることを各々のロータリアンの1年間の目標としてほしいと希望いたします。
 我々の大先輩である大連RCの1936年 神戸大会における宣言を書き写しますので私の信条とする所をお汲み取りいただけたらと思います。

ロータリアンはすべからく事業人である前に“道徳の人であれ”。
自らを利する前に、他を益せんことを願う。
世の人が潔としない手法で巨利を得ることなどは吾には最も忌む処である。
義をもって集まり、信をもって結び、切磋琢磨して相助け、相益すること。
徒党を組むことなく、博愛平等の理念を実現する。

もう1つ地区の目標としてRIが常々言っていることですが「Every Rotarian Every Year 100 dollars」についてです。
 ロータリー財団はその大きな目的として
・ポリオ撲滅
・平和および紛争解決の分野に於ける国際問題研究のためのロータリーセンター(ロータリー世界平和フェローの育成と派遣)
 を掲げていますが
 「人類は戦争に終止符を打たなければならない そうでなければ戦争が人類に終止符を打つことになろう」
 と言うジョンF.ケネディの言葉に待つまでもなく世界平和のために心身を挺して活動する若者達を支援するために2670地区のロータリアンも浄財を寄付していただけるよう希望いたしております。