ゴルフ同好会 

遠征記 まんぐりがえしゴルフ参戦記 平成7年10月19〜20日

(上編)

 甘い移り香の余韻を身体全体に感じながら、妻に言わせれぱ'愛情豊かな"からみれぱ、“ただ眠そうなだけの"差しを小山のような背中に受けながら1019日、'草木も眠る、丑満どき'大洲RC親睦活動委員長『猪川』は最近シビレぎみの股間節をさすりながら妻に義理の投げキッスをすると重い足取りで家を出た。

 それもそのはず、彼の脳裏にはrコンペやぶり井関、策士古森、豪放上田、くらまし西尾、ダークホース山岡、ナビゲーター片岡、新馬師大木、大型免許高畑(なんのこっちゃ)、まだいたお祭り男藤岡』考えただけでも何も無しではすみそうもないようなメンバーの顔が浮かぶ。

 これまでにも九州遠征ではトラブルが続
出。たとえぱ古森の『誉め殺し事件』、冨永『ホテル締め出し事件』、藤岡・大木のr混浴空振り湯冷め事件』、西尾のンマ待ちくたびれ事件』等々。しかし彼も“人間拡声器'と異名をとるほどの男、『ま、いいか』気を取り直して集合場所へ直行した。

 16名の希望者にたいして厳選された10名により舞台を雄大な阿蘇に移して、今日から二日間の骨肉争う熾烈な戦いが繰り広げられるのである。

                    
つづく

(中編)

 ナビゲーター役の藤岡は予想されていたとはいえやはり予想通りあまり役に立たず、途中道を間違えるというアクシデントがあったが、新会員『高畑』の運転技術はプロ級で、な、なんと「あっと驚くタメゴロウ〜」で7時には阿蘇に到着。

 駅前の食堂で井関会長自ら交渉し後から来た客より一品少なめの朝食をとり(ダークホース山岡は損をしたような気がしたが、値段400円と聞いて納得した)
913分予定通り第一ラウンドの熱戦の火ぶたが切って落とされた。

 しかし、スタートしてすぐに各選手は野壺に落ち込むことになる。
阿蘇プリンスゴルフクラプのグリーンはこの旅行でせっかく忘れかけていた女房の三段腹のように起伏が激しく、おまけに新婚時代のように早い。
3パット4パットはざら。

 猪川、藤岡、大木組のツカガールのようなキャデイは笑いをかみ殺すのに必死で、おまけに早々と試合を捨てた藤岡から“子供の作り方
"までいらぬお世話をうけ、それだけならまだしも「パー取ったらチュウして上げる。」と、3年前に絶不調の古森が見るにみかねたキャデーから言われたと同じセリフをのたまうにいたっては「お客さんおもしろいね!」あれれ……??

 
HD36で今期初優勝をねらう大本命西尾は最終ホール、バンカーに入ったボールを見つめながら、あることを思い出していた。
 今年このコースで行われた三菱ギャラントーナメントにおいてジャンボ尾崎がまさにこのホールで同じ状態になった。そしてバンカーOUTに失敗し、試合を棄権したのである。

 気持ちを落ち着かせるため、グリコのキラメルを口に含むと、西尾はトップで
5秒ほどクラプを止めた後一気にボールの手前に打ち込んだ。瞬間、キャラメルが喉に詰まりむせていたので西尾はボールをみうしなったが、ピンそぱ3M

 冷汗を手で拭いながら西尾がおもむろに言った、
「尾崎の気持ちがよう分かった」ジャンジャン!

 世の中には口から生まれたが為に一言多い御仁がいる。誰とはいわないが猪川委員長である。
 「井関会長、今日は月例もかかっているから頑張って下さい。」
この彼の一言で、ハイジャックの時でさえ見せていた井関の顔から笑みが消えた。コンペとコンペイトウの大好きな彼は鼻の穴に入った昼食のソバを鼻息で吹き飛ばすと、「トイレでも行くか」と言いながらパットの練習場へ。
そのかいあって後半猛ダッシュ! 最後気がゆるんでダボを出したが、終わってみれぱ38
今日の三段腹、早漏グリーンでは驚異的スコアーである。
勿論、段とつ優勝!2位はくらまし西尾でこの日の熱い戦いは終了した。

つづく

(下編)

 そろそろこの辺で本題に入ろう。

 第一日目の宴会終了後、全員ホテルに帰ったが、宴会男'藤岡'は、近くにいた片岡、大木、猪川を誘うとホテルの前で待機していたタクシーに飛び乗った。

 「運ちゃん、姉ちゃんは23人でい
いから、静かで貸し切りになるような店ないやろか?」と藤岡が聞くと「お客さん垂の牧温泉に、'友達になって、誘いあって、おもしろいことをして遊ぶ"(○・○・○〉というよく知っているクラプがあるけど今から行きますか?

 全員行く、行く”

 かくして、もの寂しい田んぼ道を20分ほど走るとピンクネオン街の一画に案内された。
 店に入ると年の頃289
であろうか、歌手の川中みゆきに似た美人ではないがどこか男好きのする豊満な子と、南野陽子に似た細面の美人が、な、なんとそれも貸し切りではないか!そのうえ、ぶったまげたことに椅子に座るや否や

 「お客さん、肥後ズイキ食ぺる
しゃんけ?猪川「しゃんけ、しゃんけ」。
のっけか
'肥後ズイキ談義'に花が咲き、片岡の“人生エロエロ"で最高潮に達した時、「お客さん、熊本秘伝'まんぐりがえし'知ってしゃんけ?
 大木「知らな
いしゃんけ、教えてしゃんけ」。「教えて上げるしゃんけ、こっちに来んしゃんけ。」
 
 豊満な方がそう言うと、大木の手
を取ってソファーに連れて行くと、「ここに寝んしゃい。…ケツ出すんじゃない、仰向け!
 大木「お姉さま優しく
して〜。

 姉ちゃんは「これが'秘伝まんぐりがえ"だ〜と」昨日の事を思い出したのか、興奮した声を上げると大木の足首を大木の頭の上まで一気に持ち上げた。
不意
を慈かれた大木は「イデ〜オ、イデ〜オ。」(歌ってる場合か)

 その上に姉ちゃんが馬乗りに!それは無
い。二週にわたってもったいぶったけれどこれだけの話である。ごめんなさい。緒局、最後まで他の客は一人も来ず、'まんぐり娘"と深夜まで飲み明かしたのである。後で分かったのであるが、二人は姉妹、運ちゃんは義兄、そんなことはどうでもいいか、・・・

 さて、二日目の“赤水コープの参戦記はというと、この遠征で出番の無かった策士“古森"がナイスショットで文句なしのドラコンを取った後の2打目が、センターの杉の木に直撃、非情にも後ろ50ードまでバックした話ぐらいしか残念ながら記憶に無い。

 ともあれ、運転で疲れていたにもかかわらず実力を発揮した
'大型免許、高畑"が優勝。二位は大木、猪川が同ネットの末、年の差で大木が獲得した。

 当然'新馬師大木"は馬も獲得。激戦の快い疲れを感じながら、九重山脈の噴煙に別れを告げて、丸48時間に及んだゴルフ遠征の旅も数々の名場面を残して終了した。
(文中、ロータリアンにあるまじき文章があります。すみません。)

おわり       大木会員 記